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「東京都が夜間中学校・日本語学級の先生を削減しようとしている」。
夜間中学の現場から、石井の手元にこうした1枚のファックスが届いたのは2004年2月のことだった。
夜間中学は、戦後の混乱期に中学校へ行けなかった人や、韓国や中国からの引き揚げ家族に対する日本語教育の場として役立っている。さらに今日では、様々な国から来日した外国人の日本語教育の場ともなっている。
都内にある公立の夜間中学は8校。このうち、日本語学級は5校しかない。
都は、夜間中学校の日本語教育の配置基準の見直しとして、日本語学級教諭の削減を打ち出していた。
石井は、早速動いた。
夜間中学校を訪問し、教員や生徒から、つぶさに実情を聞いた。
教員の方々からは、多様な言語と生活習慣の違いに全力で対応している様子が語られた。
「ぎりぎりの人数でやっている。現場の実情をわかってほしい」
切実な声が、石井の胸に響いた。
石井は文部科学省に行き、河村文科相(当時)に直接要求した。
「国として、適切な法整備を構築すべきだ。日本語指導などの人的措置を含めて、夜間学級をもっと充実しなければならない」
都議会においても、石井は訴えた。
「単なる財政論で担当教諭を削減すべきではない。夜間中学校の一層の充実こそが急務だ。特に熱心に教壇に立っている教諭の人達を安易に削減してはならない。また、夜間中学校での日本語教育は、増加しつつある外国人犯罪を抑止する効果も指摘されている。都として、外国人への日本語教育を支援すべきだ」
石原都知事は答えた。
「外国人に対する日本語教育は重要な課題である。本来国が責任を持つ問題であるが、都としても積極的に取り組んでいく」
都教育長も答えた。
「日本語学級の法的位置付けや、特別な追加配置について、国へ要望する」
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